更年期は治療できるの?
「更年期は病気じゃないから治療できない」「更年期はやり過ごすしかない」
そう思い込んで、つらい症状を我慢している方も多くいらっしゃいます。
日常生活に支障が出るほどの症状では、我慢するのも限界があります。「更年期障害」と診断をうけたら、治療法があります。
更年期の治療法

【治療法1】ホルモン補充療法(HRT)
ホルモン補充療法(HRT=Hormone Replacement Therapy)とは、年齢により分泌が低下した女性ホルモンを補う治療法です。 不調の原因は急激な女性ホルモンの低下。なので、ホルモンを足してあげてこの急降下をなだらかにする根本的な治療法です。
ほてりやのぼせ、発汗などの不調をはじめ、更年期障害による症状への効果が期待できます。既往症や合併症でこの療法ができない方もいますので、まずは医師との相談を。
【治療法2】漢方療法

漢方薬は直接的にホルモン量を上げることはできませんが、女性ホルモンの変動による不調の改善に効果があることがわかっています。病院で相談すると保険適応で処方してもらえます。ホルモン補充療法か漢方かで迷う方もいますが、併用するのもOK。
一人一人の「証(体質や体調)」に合わせた見立てが重要なので、漢方にも詳しい医師に相談して処方してもらうのが安心です。同じような症状でも薬が違うことがあります。ことで、血液やリンパの流れなど体全体を整えるとされています。
【治療法3】プラセンタ療法

更年期症状の治療を目的に認可されている医療用の注射剤もあります。安全なヒト胎盤(プラセンタ)から抽出した胎盤エキスの注射剤です。ホルモン補充療法と併用する場合は保険適応にならないので注意が必要です。週に1〜2回程度から注射しますが、効果は一時的なので継続していくことで体調改善をはかります。ただし人間の体の一部分から作られた医薬品ですので、この注射をしたことのある方は今後献血ができなくなります。
【治療法4】生活習慣改善・カウンセリング
薬による治療と並行して、食事療法や運動療法、生活習慣の改善指導やカウンセリングが行われる場合もあります。脳のパニックによる自律神経の乱れからくる症状は、生活改善を見直すことで楽になることも多いのです。不安やうつ状態、不眠などの更年期のメンタル不調も、話を聞いてもらうことで整理ができたりします。
サプリメントや鍼灸、アロマテラピーなどの補完的療法へのアドバイスをもらえるとなお良いでしょう。
「ホルモン補充療法はなんだか怖い」という方もいます。更年期外来で相談してみることもよいでしょう。
当サロンでも、保健師/看護師でメノポーズ(更年期)カウンセラーの私・藤田も、更年期治療やケアについてつねに最新情報の研鑽をしています。お気軽にご相談ください。
