この症状って、更年期?②
更新日:2022年2月16日
更年期の不調はなぜ起こるのか

閉経前後には、それまで経験したことのないさまざまな不調が現れてとまどってしまうことも多くなります。それはどうしてなのでしょうか?
生理不順などは予想はついても、婦人科系とは一見関係がなさそうに思えるさまざまな症状が、すべて「女性ホルモンが減ったから」では納得がしづらいですよね。
いくら寝ても眠い
だるい、疲れやすい
顔のほてり、のぼせ、汗が止まらない(ホットフラッシュ)
動悸、息切れがする
頭痛、めまい、ふらつき
手足のしびれ
吐き気
不眠、寝つきが悪い、眠りが浅い
怒りやすく、イライラする
くよくよしたり、憂鬱になる
支離滅裂ともいえる多種多様な症状。これらはどうして起きるのでしょう。
老化の早い卵巣が、脳からの指令に応じられずパニックになるから
それは、脳が卵巣の老化に気がつかずに、「女性ホルモンを出して!出して!」と指令を出し続けるから。
その指令に卵巣が応えてくれないので、脳がパニックを起こしてしまい、全身を調整する脳本来の役割が果たせなくなって、いろいろな支障を起こします。それが更年期不調の原因です。
もう少し詳しくお話ししましょう。

女性ホルモンのバランスをコントロールしているのは、脳の「視床下部」というところ。女性ホルモンの減少は、このホルモン分泌の司令塔の視床下部に、ストレスを与えます。
「あれ、ホルモン出てないじゃない、おかしい!もっと頑張って前みたいに女性ホルモン出して!!」と卵巣にガンガン指令を出す視床下部。
ですが女性ホルモンを出す卵巣は、以前のように女性ホルモンが出せません。「いや〜もう散々頑張ってきたから無理です〜」と視床下部に訴えます。
そうすると視床下部は「なんでよ〜!!頑張れば出るでしょ!出して!」とますます強いプレッシャーを卵巣にかけます。
視床下部は女性ホルモンの他に自律神経も司っています。
なので視床下部が混乱してあばれると、自律神経部門もとばっちりを受けて調子が悪くなります。
老化の早い卵巣が、脳からの司令に応えられず、脳がパニックを起こし、自律神経が乱れる。ようするに更年期障害とは、自律神経失調症。
これが更年期の不調なのです。